ピノ・グリージョ・フォーリピスタ・アンフォラ2019

フォラドリの遊び心と挑戦

フォラドーリ

ピノ・グリージョ・フォーリピスタ・アンフォラ2019

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生産地 イタリア/トレンティーノ
品種 ピノ・グリージョ
ヴィンテージ 2019
種類
容量 750ml

紅茶のような魅力的な香り

花の香りと、紅茶の様な香り。ふくらみのある果実感。

ライトボディ フルボディ
フレッシュ 複雑
酸味 甘味
タンニン弱 タンニン強

こんなワインです

フルーティーで平凡なピノ・グリージョがトレンティーノのピノ・グリージョと思われるのが嫌で造り始めたワイン。ビオディナミの友人の畑の葡萄を遅摘みして、アンフォラで発酵。マセラシオンは8ヶ月。グリ品種の色素とタンニンを利用して酸化防止剤なしで醸造。

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WINERY

生産者情報

フォラドーリ

●樹齢80年のテロルデゴ『グラナート』●

90年代にテロルデゴの伝道師として注目されたエリザベッタ・フォラドーリ。実は10年以上もかけて自家製プレパ ラシオンを使って土壌改善に取り組んできた。


エリザベッタの変化

トレンティーノを代表する造り手「フォラドーリ」の現当主「エリザベッタ・フォラドーリ」は父親の死によって20 代で当主になってしまう。

『父親が熱中したテロルデゴを信じ、当時無名だっ た田舎の品種に人生を賭けることにした』

経営者になった彼女は質を高め、評価を上げることに注力。バリックを導入し、収量を制限し、一気に評価を高めていく。

『当時は経営難だった。転機は 1997 年。グラナートが各誌で最高評価を獲得。世界的人気となり一 気に有名生産者となった』

翌年以降も新しい技術を積極的に取り入れながら品質を高めていった。そんな彼女が最終的に行き着いたのが土壌の健全化と種の多様性。当時は高い評価を期待されプレッシャーに疲れ切っ ていた。経営が安定すると評価を気にせず、より良 いワインを造りたいという欲求に変化していく。

『より良いワインの為に最終的にたどり着いたのが 土壌の活性化と生物の多様性だった』

最高評価を得たグラナート1997年。今の彼女はこのワインが好きではない。近年の彼女のワインは自由に広がるワイン。1997 年 のグラナートは型にはめられたように感じている。



10年以上続くビオディナミ

品種個性を最大限発揮させる為にバイオディバー シティ(生物の多様性)を取り戻すことに着手。

『皆、収量の多い単一のクローンでワインを造って いた。反対に私は 30 種以上のクローンを混植して いき昔の畑を再現していった』

畑の中でも種の多様性を再現していく。この作業は 20 年間続けられた。人間がコントロールするのでは なく、自然と種が共存していくのが理想。

『色々なクローンが共存して色々な個性がバランス する。人間が操作しても自然には敵わない』

更に、土地の個性をより強く表現するには葡萄が育 つ環境をこの土地独自の環境にすることが重要と考 えビオディナミに転向。 一切の化学肥料の使用を中止。10 年以上前から 自家製のプレパラシオンを使用して土壌の個性を伸 ばす手助けをしていった。

『今はビオディナミの成果が認識できる。その土地な らではの個性が強くワインに現れてきた』

そして、遂にはアンフォラでの発酵、熟成にも着手し始める。土地の個性を強くワインに映し出す発酵容 器が木ではなく、ステンレスでもない土だった。

『仲の良い造り手C.O.Sのオキピンティから届いた誕生日プレゼントがアンフォラだった。当時、悩んで いた私の背中を押してくれた』


樹齢80年グラナート

今もカンティーナを代表するキュヴェは「グラナート」。 樹齢 80 年を超す古樹で「カンポ・ロタリアーノ」に位 置する3 つの区画のアッサンブラージュ。 一番大きい開放発酵桶で自然酵母のみで発酵。温度管理も行わない。

『グラナートの葡萄は全ての要素が強い。アンフォラ より呼吸の少ない大樽で長い時間をかけて成熟さ せる。テロルデゴの可能性を追求している』

そして、ビオディナミによって畑の個性がより際立っ たことで始まった単一畑のテロルデゴ 2 種。

■モレイ・アンフォラ 川に近く、日照条件も良い。岩が多い粘土質。昔か ら偉大な畑と言われてきた畑で人間に例えるなら神 経質なインテリ気質。

■スガルツォン・アンフォラ テロルデゴにとっての「グラン・クリュ」と言われる区 画。標高の高い冷涼な畑で砂の比率が高まる。人 間に例えるとじゃじゃ馬。人懐っこい性格。

■ノジオラ・アンフォラ ノジオラは 8 ヶ月間アンフォラでマセラシオン。その まま 1 年間熟成させてからボトリング。昔は皆ノジオ ラをマセラシオンしていた。

『土壌を映す鏡として最適の容器はと考えアンフォ ラを採用。その年の個性も実直に映す』