キャンティ・クラシコ・レ・チンチョレ 2019
キャンティ・クラシコ・レ・チンチョレ 2019
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いつでも美味しい万能キアンティ

レ・チンチョレ

キャンティ・クラシコ・レ・チンチョレ 2019

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生産地 イタリア/トスカーナ
品種 サンジョヴェーゼ
ヴィンテージ 2019
種類 赤ワイン
容量 750ml

果実と酸のバランスが良く、飲むと食欲がわく

落ち着いた果実感に全体を引き締める酸。余分な要素が削げ落ちた、良い意味でとてもシンプルな古典的キャンティ・クラシコ。食事が欲しくなってしまうワインです。

ライトボディ フルボディ
フレッシュ 複雑
酸味 甘味
タンニン弱 タンニン強

こんなワインです

100%サンジョヴェーゼ。

南東~南西にかけて色々な区画のアッサンブラージュ。収穫しながら選別し、カンティーナでも選別。発酵は大型のセメントタンクで野性酵母のみ。マセラシオンは20~30日。マロラクティック前に大型の木樽や古バリックなどの木樽に移して、そのまま12ヶ月熟成し、再びセメントタンクでアッサンブラージュして12ヶ月熟成させる古典的スタイル。

※画像のヴィンテージと異なります。

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    カジュアルだけどしっかり。大活躍ワイン

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    選りすぐりの葡萄からできる妥協のないワイン

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  • エッセンツァ 2015

    レ・チンチョレ

    アンフォラを使った個性的なサンジョヴェーゼ

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WINERY

生産者情報

レ・チンチョレ

サンジョヴェーゼの純粋さを味わえるキャンティ・クラシコ


90%以上が有機栽培という特殊な産地パンツァーノ・イン・キャンティを作ったカンティーナ
醸造は、ジュリオ・ガンベッリに学び、モンテヴェルティーネも手掛けるパオロ・サルヴィ


❖憧れのワイン造り


ローマ出身のルカ・オルシーニとミラノっ子のヴァレリア。建築関係の仕事で出会い、結婚。都会の生活に疲れ、田舎暮らしを決意し、トスカーナに移り住みます。
『1991年にキャンティ・クラシコの中心、パンツァーノ・イン・キャンティに移住。ワイン造りを夢見て畑を購入。見よう見まねでワイン造りを開始してしまった』
初ヴィンテージは1992年。素人に自然相手のワイン造りが上手くいく訳もなく、雹害で80%を失ってしまいます。いきなり厳しい洗礼を受け、借金を膨らませます。
『自然の恐さを体験して、自然を理解して対応しなければいけないと考え、自然環境と土壌を学び、1995年からは有機栽培に切り替えていった』
その過程で伝統的ワインが土地に根差している意味を知ります。昔の人はその土地に合った品種を植え、育て、その土地の気候を利用した。それが伝統になったはずなのです。
『有機栽培を通して土地の個性を理解すると、この土地に何故サンジョヴェーゼがあり、伝統的キャンティ・クラシコがあるのかが解った。それこそが自然なワインなのです』
2005年、キャンティで発生した害虫の駆除を目的に州政府から農薬散布の命令が出ます。ルカは数人の仲間と、これに反対。結局、農薬を使わず、手作業で駆除します。
『農薬はその一瞬ではなく、長く残存する。許す事はできなかった。薬品で守られた畑の葡萄で造ったワインで飲み手の健康は守れないと思ったから』
これを機に、有機栽培推進団体、ビオディストレットを設立。ヴァレリアが会長となり、少しずつ仲間を募り、パンツァーノに有機栽培を広めていきます。
『今ではパンツァーノの90%以上が有機栽培。残りの10%は本拠地が違う地区にある大手の畑。こんな産地は世界中探してもない。理想の産地になったんだ』
都会っ子がワイン造りに憧れて始めたはずのレ・チンチョレ。周囲の人々を巻き込み、イタリアでも唯一、産地のほぼ全てを有機栽培に変えてしまいます。
『10年以上かけて土壌を活性化。牛糞と下草、葡萄の絞り粕、果梗でコンポストを作る。畑の栄養はこれと豆類だけ。パンツァーノは世界で一番安全な産地になった』


❖パンツァーノ・イン・キャンティ


土壌はガレストロが主体だが、一部は炭酸カルシウムを多く含む泥灰土もある。ペトレスコを産む上部の畑は黒色のシスト(片岩)が露出した場所もあり、異なる個性を持ちます。
『ガレストロは粘土世界質の瓦礫で骨格のしっかりした葡萄を作る。泥灰土やシストは繊細で芳香の強いサンジョヴェーゼになる傾向が強くなります』
粘土質のガレストロは保水し、夜間、葡萄樹を冷やします。シストは無数の穴があるので空気を含み、葡萄樹を暖めます。この異なる個性が違った個性の葡萄を育てるのです。
『土壌の複雑性と組み合わせて、入り組んだ丘の日照に合わせて葡萄を植樹。午前の弱い日照から夕陽まで受ける南東の上部にサンジョヴェーゼで繊細さを得る』
実際には色々な区画の色々な条件の葡萄をアッサンブラージュする事でキャンティに複雑性を与えています。サンジョヴェーゼ100%ですが、違う区画の違う個性を合わせる事が大切。
『日照量をそこまで必要としないカベルネやシラーは、夕方早くに日陰になる比較的下部で南側に丘のある区画に植えて、重過ぎないワインを目指す』
葡萄栽培は年々変化しています。以前は生育に合わせて葡萄樹を整形する、芽かき、除葉、グリーンハーヴェストを行っていましたが、この全てを禁止しました。
『春の摘芯もしない。新梢を伸ばし、上部に巻き込んでおく。ツルの成長に栄養が使われるので房数が減り、葉数が増えるので光合成が増える。自然と収量は減り質が高まる』
摘芯や芽かきで生育を均一化するのが普通ですが、それを嫌います。葡萄の均一化はワインを単純にして、複雑味やテンションを失う事につながると考えているのです。
『グリーンハーヴェストをしなくても自然と収量は減り、葡萄樹自身が自分でバランスをとるようになった。毎年の収量の増減も少なくなり、品質も安定してきた』


❖野生酵母の意味


『発酵は野生酵母のみでゆっくり4週間かけて行う。発酵の初期段階が重要。一気に進まず、ゆっくり進むことで果皮から色々な要素が抽出される』
培養酵母はハイブリッドで他のバクテリアを凌駕してしまいます。これによって発酵スピードが速くなり、3~4日で終わってしまいます。醸造学的には安全ですが、ルカはこれを嫌います。
『ゆっくりとした醗酵でゆっくり温度が上がると温度帯によって活躍する酵母が変わり、違う風味がワインに与えられ、色々な要素を持つワインになるのです』
野生酵母はゆっくり発酵が始まるのでアルコールの発生が遅くなります。これによってバクテリアが繁殖するリスクが高まるのです。だからこそ腐敗果は許されないのです。完璧な葡萄のみを使う為、収穫は毎年同じスタッフが担当。手摘みで行います。畑で選別、選果台で 2 度目の選別を行い、発酵槽投入前に 3 度目の選別と徹底されます。 『量を造る生産者は完璧な選別はできない。腐敗果が入っても問題が起こらないように酸化防止剤を発酵前に入れてバクテリアを殺す。勿論、野生酵母も死滅してしまう』
醸造の補佐として参加しているのはパオロ・サルヴィ。ジュリオ・ガンベッリの下で学んだサンジョヴェーゼのスペシャリストで自然酵母を使ったワイン造りに拘っている。
『モンテヴェルティーネやノエリア・リッチ、リジーニの品質を高めたサンジョヴェーゼの全てを理解したエノロゴがパオロ・サルヴィ。ピュアで伝統的なサンジョヴェーゼを理想とする。