こんなワインです
コスティリオーネ・ダスティの所有畑の一部にバルベーラには痩せ過ぎている区画があり、そこの植えられたアルネイスとコルテーゼを使用。西向きと東向き区画。9月中旬まで完熟を待ち収穫。
カッシーナ・ロエラのワイン
WINERY
生産者情報
カッシーナ・ロエラ
●本物のバルベーラが生まれる畑『サン・マルティーノ』●
完璧に熟すまで待ち、最高の熟度のバルベーラを自然酵母のみで完全発酵。酸素との若干の接触を促しながら熟 成。自然な果実感と偉大な構成に驚かされる。
ロレンツォ・コリーノ博士
2002 年「クラウディオ・ロッソ」と「ピエロ・ネッビオー ロ」によってバルベーラ・ダスティの中心「カスティリ オーレ・ダスティ」に「カッシーナ・ロエラ」は設立され た。まだ歴史の浅いカンティーナ。 2 人共葡萄栽培農家の息子。「クラウディオ」家はバ ルク売りが主だった 1960 年、この地域で初めてボト リングを始めた一家だった。 「ピエロ」はバルバレスコの葡萄栽培農家に生まれた。 父親から引き継ぎ品質重視に転換させていた。
『お互いの醸造設備は古く変更が必要だった。同じ 考え方の 2 人で 1 つの醸造所でワインを造る方が 効率的で高い品質を目指せると考えた』
職人として飲み手と自然環境に最大限配慮してワイ ンを造ることで意見が一致。規模的にも 2 人の所有 畑 5ha を合わせた方がより良いワイン造りができると 判断したのだった。 葡萄樹と土壌のバランスをとることを重視している。 よって防カビ剤、殺虫剤、除草剤は一切使用しない。 使うのは銅と硫黄のみ。
『葡萄樹は土壌を介してお互いを助け合っている。 隣の樹が栄養を必要とするのが解る』
葡萄樹は最も生命力の強い生物と言われる。自然 環境が保たれれば土壌を介してまわりの葡萄樹とつ ながることができる。水分や栄養の調整をお互いで 調整するようになっていく。
『栽培・醸造は近所に住むロレンツォ・コリーノ博士 に学んだ。彼の畑が理想だ。僕等の畑は樹齢がま だ若いが理想に近付いてきた』
畑での仕事と収穫のタイミング。そして発酵技術も 教わった。ロレンツォ博士のお陰で僕等の畑も最小 限の手助けだけで病気へ対応できるようになった。
理想の畑サン・マルティーノ
■サン・マルティーノ 地元の造り手達が本物のバルベーラが生まれる畑 と呼ぶ「サン・マルティーノ」。真南を向く畑で粘土、 砂岩、石灰質など様々な土壌層を持っている。樹 齢はまだ若く 25 年程度。
『ロレンツォ・コリーノの隣の畑。ワインは濃厚で骨太。 酸度は高いが質感の滑らかさと濃厚な果実によっ て酸度の高さを感じさせない』
発酵はセメントタンクでゆっくり進んでいく。自然酵母 のみ。収穫は種まで熟してから。周囲の造り手より 1 週間程度遅いことが多い。
『葡萄が完熟するのと果皮が厚くなる畑なのでマセ ラシオンは 60~70 日と長く行う』
■カルディン 「カルディン」は昔ながらの畑でバルベーラの中に 15%程度ネッビオーロが混植されている。樹齢は何 度か植え替えているので 15 年から 50 年。 2 品種を一緒に収穫してセメントタンクで発酵。マセ ラシオンは 60~70 日。マロラクティック発酵からは スロヴェニア産大樽で行い、36 カ月間樽熟成。
『昔、この地域で普通に行われていたブレンド。バ ルベーラは果実感が強くタンニンがほとんど無い。 ネッビオーロのタンニンとストラクチャーが補う』
バルベーラ・ダスティ
彼等ほど葡萄を大切に扱っている造り手はいない。 葡萄樹はそれぞれの個性を伸ばすという考え方で 仕立てられ、収穫は慎重に腐敗果を取り除きながら 行われる。 丁寧に優しく扱われていて、収穫時も葡萄を投げる ことなどあり得ない。
『アスティは暑く乾燥している。若い葡萄樹は焼けて しまうことも多い。糖度は高いのでアルコールも高く なることが多い』
発酵を調整し、アルコールを低くコントロールし糖分 を残す生産者も多いが、彼等は自然酵母のみで自 然に完全発酵させる。
『発酵はコントロールしてはいけない。自然酵母が 多い自然な畑で収穫された完全な葡萄ならしっか り発酵するはず。アルコールは悪ではない』
良年のみ造られる「セレッツィオーネ」はアルコール 度数が 15 度を超えることもある。陰干しもしていな いし、糖分添加も酵母添加もしていないが、ここまで 発酵するのは健全な畑と完璧な品質の葡萄が収穫 できている証拠と言える。
『人為的介入はしない。温度管理もせずに発酵。ラ ッキングも行わない。フィルターも通さない。添加物 も使わない』
SO2 は収穫時、醸造時は一切使わない。ボトリング 時に 10mg/l 程度の極少量を添加する。