マラス・ウヴァス2022

樹齢80〜90年

ラ・ペルディダ

マラス・ウヴァス2022

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品種 パロミノ, ドナブランカ
ヴィンテージ [2022]
受賞歴 酸化防止剤無添加
種類
容量 750ml

まるでやさしいネクター

柔らかい旨味と、穏やかな果実。ゆったりと素直な味わいが素敵。

ライトボディ フルボディ
フレッシュ 複雑
酸味 甘味
タンニン弱 タンニン強

こんなワインです

樹齢80〜90年のパロミノが主体で少量のドナ・ブランカが混植されている。花崗岩が多く含まれる急斜面にある低収量の特別な畑。手作業で収穫し、除梗。カーボンファイバーで5日間マセラシオンしながら醗酵。醗酵終了後にアンフォラに移し替えて質の良い澱と共に6ヶ月間熟成。マラス・ウヴァスは悪い葡萄を意味。パロミノがヴァルデオラスDOで認可されていなかった事を揶揄しています。

ラ・ペルディダのワイン

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    ラ・ペルディダ

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  • カラカン2022

    ラ・ペルディダ

    300本のみの特別キュヴぇ

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  • ファイ・ケ・ファイ2022

    ラ・ペルディダ

    300本のみの特別キュヴぇ

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    ラ・ペルディダ

    花崗岩の急斜面の畑

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    ラ・ペルディダ

    リベイラ・サクラの畑

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WINERY

生産者情報

ラ・ペルディダ

ヴァルデオラスの山奥32の畑からスペイン最高峰のワイン


平野部で行われる工業的ワイン造りが主流となりつつあるガリシアで
荒廃した山奥の葡萄畑を修復、昔のクローンを活かし、本来のヴァルデオラスの個性を目指す


❖山奥の島のワイン


スペイン北西部、ガリシアは降雨量がスペインで最も多く、年間を通して穏やかな気候なので、乾燥地帯の多いスペインでは珍しく、沢山の緑で覆われています。
『降雨量が多いので湿気が多く、常にカビに侵されるリスクがある為、有機栽培が難しく、農薬を駆使した工業的ワイン造りが急速に広まったのがガリシアの歴史』
ガリシア南部、ヴァルデオラスにあるラロコという小さな村にある廃墟を借りて、2012年からワイン造りを開始したのがラ・ペルディダ。当主は元生物学者のナチョ・ゴンザレス。
『祖母の古い畑を譲り受け、祖母の薦めでヴァルデオラスの荒廃した畑に残されていた古い樹を自然農法で修復し、マッサルセレクションで増やしていった』
1939~1975年のフランコ独裁政権の指示で収量が多いクローンが植えられたガリシア。それ以前に植えられた収量が少なく高品質な葡萄樹を選別して残しています。
『大量生産に向く平地部分の古樹は収量の多いクローンなので、そうではなく、山の中に放棄された古い畑の優れたクローンを見つけ、自然農法で復活させるのです』
人里離れた山奥の森の中に残された誰も興味がない完全に荒廃した畑を修復するナチョは変人扱いされ、彼のワインは「島のワイン」と呼ばれるようになります。
『工業化されたガリシアワインが本当のガリシアの個性ではありません。島のように孤立した山奥に本来のガリシアが残されていると祖母が教えてくれたのです』
捨てられた葡萄畑には古い固有品種が残され、ガルナッチャ・ティントレラ、スモイ、ゴデーリョ等が混植されています。樹齢は60年から100年を超す樹も。
『所有畑は全部で6ha。小さい区画ばかりで、全て山の中にあり、32のパーセルに分かれています。ほとんどが急斜面にあり、石垣で組まれたテラス式の畑です』


❖テラス式畑でないと駄目

ガリシアのリベイロは、かつて世界で最も優れたワイン産地と称されていました。農薬や技術に頼らなくても葡萄栽培に適した気候と土壌があったのです。
『平野部分は厚く堆積物がたまった土壌だが、山の斜面部分は岩盤が隆起しているので、花崗岩、片岩、粘板岩と豊富な鉱物を含んでいるのです』
この土壌こそが本来のガリシアの素晴らしさであり、昔の人はこの土壌を求めて厳しい急斜面に、わざわざ石垣を組んでテラス式の葡萄畑を作ったのです。
『雨の多いヴァルデオラスでは自然農法で葡萄を栽培するには湿気のたまる平野部では無理。日照量があり、水はけが良い急斜面である事は必須なのです』
最初に祖母から譲り受けたオ・トランカード畑から全ての畑は銅も硫黄も使わない自然農法で管理されています。トラクターも入れないので全て手作業しかありません。
『灌漑もしませんし、化学肥料も除草剤も使わない。必要があればコンポストを与えるだけで十分。昔の人は葡萄樹が健全に育つ場所に畑を作ったのだから』
完全無農薬ですが、雨が多いので雑草も強く育ちます。若木は雑草に負けてしまうので若木の周りには麻袋を敷き、雑草の生育を抑え、若木を定着させます。
『葡萄樹の生命力を高める事が重要。だから畑では、出来る限り介入せず、葡萄樹を自由に生かせる。祖母の時代の伝統的農業に立ち戻り、土地を活性化するのです』
地力が強く、雨の多いヴァルデオラスでは過度な栄養やグイヨなどの効率化ではなく、自然環境の中で適度なストレスを感じながら生きる葡萄樹こそが表現力を得るのです。
『友人、リベイロのベルナルド・エステベスと共にビオディナミを取り入れ、自然農法を学び、発展させ、進化しているナチョ。2022年以降のワインは次のレベルに達しています』


❖最高峰のティナハ

畑では出来る限り何もしない伝統派ですが、セラーでは常に革新的です。小さなセラーでは古樽とティナハ(スペイン産アンフォラ)が置かれ、ポンプすらありません。
『出来る限りナチュラルな素材で発酵、熟成させます。古樽は香もなくなり、過度なタンニンもなくなっていてプレーンな状態。アンフォラはより素直な表現が可能』
ラ・マンチャで5代続くジョルディ・パディーヤによって手作業で作られるティナハを使用。天然の純粋な粘土を使い、2年かけて作られるティナハはワインに何も与えません。
『ジョルディ・パディーヤはスペインに唯一残る伝統的ティナハ生産者で、イタリアのフォラドーリやコスも、このアンフォラを使用している。最高峰、唯一無二のティナハ』
全ての葡萄は手作業で収穫。足で踏んで破砕し、野生酵母のみで発酵。温度管理もせず、亜硫酸添加なし。1,200ケース程度の少量だから出来る醸造。
『手作業で収穫しながら選果。この時、腐敗果を完全に取り除く事で野生酵母のみ、温度管理なしでの醗酵でもモストは健全に保たれます』
畑毎の野生酵母がワインの味わいを決定付けるので、温度管理は必要ないの。各温度帯で活動する野生酵母を自由に活動させるのがテロワールワインなのです。
『完全に醗酵しきったワインは清澄もフィルター作業も必要ないのです。そして、葡萄自体がエネルギーを持っていれば酸化防止剤の添加すら必要ないのです』
スペイン語で「失われた」を意味するラ・ペルディダ。ガリシアが工業的ワインに変化する中、失われていく昔ながらの葡萄栽培を復活させ、本来のガリシアの個性を残します。