こんなワインです
約70%以上が砂質という極端に砂質比率が高い畑。残り30%はシルトで粘土はほとんど存在しない。収穫は9月下旬まで待ち、完璧な完熟を目指す。収穫時に葡萄房の下1/3を切り落とす。8-10日間のマセラシオン。30hlの大樽と古小樽を併用して4ヶ月熟成後、10ヶ月間瓶内熟成。
マッテオ・コレッジアのワイン
WINERY
生産者情報

マッテオ・コレッジァ
●『ロエロ』を赤ワインの産地に変えた先駆者●
白ワインの産地として有名だったロエロだったが、故マッテオによって高品質赤ワインが産み出された。これによって ロエロは芳香豊かな赤ワインの産地としても人気を博していく。
ロベルト・ヴォエルッィオに学ぶ
タナロ川を挟んでランゲと向かい合う「ロエロ」。今で こそ人気の産地だが 30 年前はランゲの造り手に葡 萄を供給するのが「ロエロ」の役目だった。
『当時は皆、アルネイスを栽培していた。黒葡萄は 皆無だった。マッテオはネッビオーロやバルベーラで 成功し、ロエロを赤ワインの産地に変えた』
若い「マッテオ」は「ロベルト・ヴォエルッツィオ」や「エ リオ・アルターレ」に可愛がられていた。1976 年、彼 等と共にブルゴーニュ視察に向かう。これが大きっ っかけとなった。
『マッテオはブルゴーニュが軽さと複雑さを併せ持っ ていることに驚き、ロエロとの共通点を感じ、自信を 深めた』
「マッテオ・コレッジア」が最初に注目されたのは「バ ルベーラ・ダルバ・マルン」。当時は安いワインの代 名詞だったバルベーラのイメージを変えた。
『当時は誰も密植や収量制限を知らなかった。 5,000 本/ha の密植と収量制限の導入で凝縮した バルベーラとなった』
「マッテオ」は 2001 年、開墾作業中の事故で亡くな ってしまう。現在「オルネッラ夫人」を中心に息子「ジ ョヴァンニ」がワイン造りを継承している。
『グリーンハ ーヴェストでの収量制限に加え、収穫時に葡萄の 下部 1/3 を切り捨てる』
葡萄は房の先端部分は糖度が低く酸度が高い。水 分量も多いので先端 1/3 を捨てる。糖度が高く凝縮 した上部 2/3 のみを使っている。
ロエロ最高峰ロッケ・ダンピセ
■マルン 「マルン」は特別な畑。小さな丘の最上部に位置し、 東から西まで広がっている。
『最も日照量の多い南西から南東に向かって熟度 を計りながら 3 回に分けて収穫することで糖度と酸 度を調節していく』
■ロッケ・ダンピセ ロエロの他の造り手達も認める最高の区画。国立自 然公園内になので周りは自然に囲まれている。
『表土はロエロ特有の砂質が 60%だが、地中には ランゲと同じ黄土層が存在している。よってワイン はロエロとしては異質の骨格を得る』
タナロ川は今、ランゲとロエロを分ける境界線になっ ているが元々はロエロの中心を流れていた。ロッケ・ ダンピセは元々黄土土壌だったがタナロ川の流路が 変わり、丁度川が運んできた砂が積もる位置にあっ た為砂と黄土が混じる、ロエロの中でも非常に独特 な土壌となった。
■ラ・ヴァル・ディ・プレティ 「マッテオ」が最初にワインを造り始めた畑でカンティ ーナの裏山に位置する。樹齢は 80 年。
『当初はネッビオーロ・ダルバとして販売していたが 樹齢が高まり個性が強くなったのでロエロとしてリリ ースした。ロエロで最も古いネッビオーロ』
地酒であるべきアルネイス
大人気の「ロエロ・アルネイス」。彼等にとっては唯一 の白の土着品種。
『アルネイスは日常酒。チャーミングだけど偉大では ない。けれども最大限に土地のキャラクターを反映 させるべき。砂質ならではの華やかさをより表現し たい。』
繊細な酸と果実のバランスをとることに非常に気を 使っていて収穫は 2 回に分かれる。 8 月最終週の収穫で酸を確保。完全に熟した 9 月 中旬の収穫で完熟した果実感を得ている。 そして収穫した葡萄のうち 20%はマセレーションす る。フレッシュフルーティーだけでない旨みをプラス する。