レコルト・ノワール・ゼロ・ドザージュ N.V

ピノ・ノワールの力強さとドザージュ・ゼロの純粋さ

ドノン

レコルト・ノワール・ゼロ・ドザージュ N.V

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生産地 フランス/シャンパーニュ
品種 ピノ・ノワール
ヴィンテージ N.V
受賞歴 ドザージュ・ゼロ
種類 泡白
容量 750ml

ドザージュ・ゼロならではのピュアな味わい

熟したリンゴや桃、繊細な花のニュアンス。ライムやレモンの果実味が広がり、心地よい酸とピノ・ノワールの力強さが絶妙なバランスで調和しています。ドザージュ・ゼロによる純粋でストレートな味わいがより楽しめます。

ライトボディ フルボディ
フレッシュ 複雑
酸味 甘味
タンニン弱 タンニン強

こんなワインです

コート・デ・バールのキンメリジャン土壌のピノ・ノワールはシャルドネ以上に繊細でミネラルを表現する。表土に小石が多く日中の熱を蓄えて夜間に放熱することで葡萄の熟度は高い。これを活かして、シャンパーニュと言うよりもワインを造ると言う。発酵は2〜3年使用したバリック(ピュリニー・モンラッシェ)。リザーヴワインは30%程度。2年間シュール・リー。

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WINERY

生産者情報

ドノン



ピュアで力強いコート・デ・バールの表現者


2007年創業の若い造り手ながら世界的人気
完熟した葡萄を使い、バリック発酵、バリック熟成で旨味の強いシャンパーニュを目指す


❖シャンパーニュである前にワイン

ドノン当主ダヴィ・ドノンは醸造学を学んだ後、ブルゴーニュのロシニョール・トラペで長く働き、ピノ・ノワールの栽培、テロワールとの適応性について経験します。
『ブルゴーニュで完熟したピノ・ノワールの表現力を学んだ。シャンパーニュでも完熟したピノ・ノワールでワインを造るべき。泡は無くても美味しいワインであるべき』
コート・デ・バール、アヴィレ・ランジェ出身のダヴィは実家に戻り、バールを代表するメゾン、セルジュ・マチューとムタールで働き、経験を積んでいきます。
『ブルゴーニュと違い、寒く湿気が多いシャンパーニュでは有機栽培はリスクが伴うが、ピノ・ノワールの表現力を最大化するには有機栽培しかあり得ない』
ブルゴーニュ、そしてコート・デ・バールでピノ・ノワールの全てを学び、経験したダヴィは満を持して2007年に独立。初年度から世界中の注目を集めることになります。
『相続した2.5haの畑を無農薬に切り替え、除草剤も含め、一切の薬品を排除。極少量の銅と天然の硫黄。牛糞と葡萄枝のコンポストのみで畑を生き返らせる』
更に4.5haの畑を長期レンタル契約し、ドノンがスタートします。完全有機栽培の畑はシャンパーニュの僅か1%程度と言われる程、非常に貴重な畑なのです。畑はアヴィレ・ランジェ、ポリジィ、ウルヴィルの3ケ所に分かれていて、その全てがキンメリジャン土壌。有機栽培で管理。一部、有機栽培の仲間の葡萄を購入しています。
『シャンパーニュを造ると言うより、シャンパーニュ地方でワインを造りたい。完熟したピノ・ノワールから複雑で旨味のあるワインを造る。泡は、この地の伝統だから必要なだけ』
スパークリングに仕上げるのはこの地域の伝統だからであり、泡が無かったとしても美味しいワインを造るのがダヴィの信条。実際、彼等のヴァン・クレールは濃厚な旨味を持ちます。


❖キンメリジャン土壌

アヴィレ・ランジェ村は人口100人程度の小さな村でコート・デ・バールの中央部に位置。周辺は小麦畑に囲まれているランス周辺とは全く違う環境。
『土壌はシャブリと同じキンメリジャンとポートランディアン土壌。真っ白いチョーク質と粘土の混合土壌でピュアなミネラルと力強さをワインに与えてくれる』
キンメリジャン層がない粘土質の場所には小麦が植えられています。葡萄栽培は廃れていて、残念ながら、キンメリジャン層も小麦に植え替えられてしまっているのです。
『パリ盆地はパリを中心にボウル状になっているが、一番標高が高い縁の部分にあるのがバール。ランスよりも標高が100m程度高いので実は夜は冷涼』
シャブリまで車で10分。緯度的には南にあるので、日照量は多く、葡萄は完熟します。一方、昼夜の寒暖差は大きいので、葡萄は糖度を上げても酸度を失う事は無いのです。
『酸度を確保する為に早く収穫するのがシャンパーニュでは普通だが、薄くフラットな味になる。完熟しなければ葡萄の本当の要素は完全に得られない』
仕立てはピノ・ノワールがコルドン・ロワイヤ。シャルドネはダブル・グイヨ。できるだけ小さく仕立て、収量を抑えます。1つの樹に最高でも5房。通常3~4房という少なさ。
『春の新梢は切らず、葉を多く残し、光合成を強める。同時に葉が葡萄を太陽から守ってくれるので葡萄は焼けることなく、ゆっくり成熟していく』


❖強い葡萄を樽発酵、樽熟成

『収穫は家族と親戚。毎年同じメンバーが行う事が重要で、ドノンが求める完熟度合いは他のシャンパーニュと違うので季節労働者には任せられない』
収穫後、選果をし、伝統的コカールで4時間かけて、優しくプレス。ファースト・プレスのみを使用。セカンド・プレスは組合に全て販売してしまいます。
『発酵は野生酵母のみで、全て5年以上使ったバリックで行う。適度の酸化とバリック毎のバラツキが出来る事で最終的なワインの複雑性を増すのです』
使用する樽は全て、有機栽培の友人から購入。ピュリニー・モンラッシェを5回熟成させた古バリックで225L。科学物質も残存していない事が重要。
『葡萄が凝縮して強いので、ステンレスタンクのような嫌気的環境ではなく、バリックのようにある程度の酸素と触れ合いながら熟成させる事でより表現力を持つ』
バールの個性を最大化したワインを造る為に、基本的にはピノ・ノワールとシャルドネをアッサンブラージュします。ムニエはバールには存在していなかったからです。
『リザーブワインは重要です。よりワイン的な美味しさを得るためにステンレスタンクではなく、100%古バリックで熟成させたリザーブワインを使用する』
1次発酵が終わったワインは古バリックで翌夏まで熟成。セラーは地下ではなく、地上部で温度管理のない場所なので適度な温度変化が自然にワインを育てます。
『ティラージュする前に、できるだけ長く古バリックで熟成させる事で複雑で深みのあるヴァン・クレールを造る。ヴァン・クレールの段階で美味しくなければ駄目』
強いワインなので、2次発酵後も長い熟成が必要。ドノンではベース・キュヴェでも最低20ヶ月、通常36ヶ月の熟成をしてから出荷されます。
『造り手と土地、環境がハーモニーの中で無理なくシャンパーニュを造れる事が重要。環境に負荷を与えず、葡萄樹に負荷を与えず、人間に優しいシャンパーニュでありたい』