ピノ・ネロ・イル・コンクイスタトーレ2017

モンフェラートのピノ・ネロの可能性

テッレ・ルーゼ

ピノ・ネロ・イル・コンクイスタトーレ2017

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品種 ピノ・ネロ
ヴィンテージ 2017
種類
アルコール度数 15%
容量 750ml

ドライフラワーに甘いスパイスのヒントエレガントで甘やか

ベリージャム、ドライフラワー、スパイス等複雑。口に含むと黒系果実の香が鼻の奥からふわっと香。甘いタンニンの余韻がとても美味しい

ライトボディ フルボディ
フレッシュ 複雑
酸味 甘味
タンニン弱 タンニン強

こんなワインです

遅摘みの完熟した葡萄を使用。除梗後、一部葡萄は破砕。50%は密閉状態のステンレスタンク、50%は密閉状態のアンフォラで自然発酵。20日間のマセラシオン。自然マロラクティック発酵が終わると、トーストしていないオーク樽で1年間熟成。その後、ボトリング。数ヶ月間の瓶熟を経てリリース。ノンフィルター。

テッレ・ルーゼのワイン

  • ピノ・ネロ・イル・コンクイスタトーレ2017

    テッレ・ルーゼ

    モンフェラートのピノ・ネロの可能性

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  • バルベーラ・ダスティ・ラ・ジュヴナ2018

    テッレ・ルーゼ

    古典的モンフェラートのバルベーラ

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  • ロッソ・ティッチ・デ[2018]

    テッレ・ルーゼ

    ピノ・ネロ、バルベーラ、フレイザのアッサンブラージュ

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  • イル・フレスケット・ロザート・ディ・フレイザ2021

    テッレ・ルーゼ

    フレイザの爽やかさを活かしアンフォラ熟成

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  • リースリング・ドゥイ・ルク2020

    テッレ・ルーゼ

    リースリングを長期マセラシオン、アンフォラ熟成

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WINERY

生産者情報

テッレ・ルーゼ

森の中の産地、モンフェラートの大きな可能性

野菜を栽培しながらワインを醸造し、自分のオステリアで提供
バルベーラは勿論、スパイシーで大きいピノ・ネロの旨味が凄い

 

❖自由なモンフェラート

ピエモンテで最も自由に伸び伸びとワイン造りが出来るのがモンフェラート。気候的にも、土壌的にも優れていながら、優れたテロワールを持つ畑が、まだ残されているのです。
『バローロやバルバレスコは土地が高過ぎるし、法規制が厳しすぎて自由度がなく、好きなワインが造れない。アンフォラでの熟成もバローロでは不可能だ』
広大なモンフェラート。北部はポー川の影響で砂質が多く、気温も低く、バルベーラは線が細く、軽く繊細なスタイル。ピノ・ネロの最適地としても注目されています。
『アスティより南は酸化鉄を多く含んだ粘土質で表土は赤く、砂質は、ほとんどない。暑さも厳しく、バルベーラは完熟し、骨格の大きなワインになる』
2014年にDOCGに昇格したニッツァ・モンフェラートの東、モンバルッツォの森の中にテッレ・ルーゼは位置します。ニッツァより標高が高く、民家も少ない自然が残された地域です。
『バローロのように葡萄畑しかないのではなく、森の一部が畑になっている。色々な農作物が栽培されている中に葡萄畑も共存している100年前と同じ、理想的環境』
テッレ・ルーゼは当主グレゴリオが友人と始めた小さな荘園。色々な野菜や葡萄を有機で育て、ワインを造り、それらを自分達のオステリアで提供しています。
『オステリアでは伝統的ピエモンテ料理を自分達の野菜を使って提供。そこで、料理と同じように自分達のワインを提供したいと思うのは当然だった』
カンティーナ周辺に所有する葡萄畑は4ha。森とその他の野菜畑と隣接していて、生物多様性が確保されています。全てビオディナミで管理。支柱や垣根も森の木を利用。
『ワインを造るという事は自然の中で生きるという事。そうでなければ、地球を使い捨てする事になる。時間をかけて、自然の副産物をワインに変えていきます』
テッレ・ルーゼとは赤い大地を意味します。個性的な土壌である酸化鉄を多く含んだ赤い粘土質の葡萄畑の個性を、そのままワインにする事がグレゴリオの目的なのです。


❖森が葡萄を育てる

畑では一切の薬剤は使用しません。ビオディナミ調剤とイラクサやレモン、グレープフルーツ、オレガノのエッセンシャルオイルやヴィネガー等で病害虫に対応します。
『葡萄畑の隣の森の中で蜜蜂を育て、自然の草木をできる限り残す。またこれらの草木と葡萄の滓を3年間かけて熟成し、自家製コンポストを作り、畑に戻していく』
手作業で葡萄畑をケアする事で少しの変化を感じる事ができます。機械では感じられません。4haの規模だから可能な事で、葡萄のエネルギー感は常に高いレベルです。
『森には鳥の巣箱を設置。蜜蜂も育て、森には300種以上の植物と50種以上の昆虫が存在。葡萄樹はこの中で互いに影響されながら生育する』
毎年、一定量の葡萄は害虫にやられたり、病気になったりしますが、その度に葡萄樹は経験し、学び、少し強くなります。農薬で守って経験させないと強くなれません。
『うどん粉病もベト病も全てはカビの問題。生産性は落ちるが、密植をせず、少し高く仕立てる事で風通りを良くし、常に乾いた状態をキープしておく』
一部に昔、川だった場所があり、川に由来する小石が多くなっています。赤土でありながら、ミネラル感が強いので、そこではピノ・ネロを栽培。これがフラッグシップになっています。
『バルベーラを中心にフレイザ、ピノ・ネロ、リースリングを栽培。乾燥に強く、晩熟でも酸をしっかり残す品種を育てる事で土地の個性を強く表現できる』
森の中では植物や昆虫、動物は時間をかけて自然と土に戻っていきます。この自然の連鎖は葡萄畑では起こりません。隣接する森の中の連鎖でバクテリアが増え、土壌は活性化します。


❖何もしない醸造

自然な醸造が行われますが、モンフェラートの暑さには細心の注意を払います。醸造中にバクテリアが発生し、味わいに影響する事は彼にとって自然なワインではないのです。
『SO2なしの状態で熟成させる為に、セラー温度は25度をキープ。この温度帯がモンフェラートの個性でもある酸度とドライなタンニンを固定化してくれる』
25度は春の温度。モストが発酵してワインになった時の温度をキープする。試飲後は亜硫酸を極少量加えた水で周辺を全て拭き、バクテリアが存在できない状態をキープします。
『自然な醸造のお陰で味わいに欠陥があるワインが多い。酢酸菌は常に空気中に存在しているし、暑い状態では、より強く活動する。その栄養源をゼロにすべき』
畑とは違い、セラー内は完璧に整理され、塵1つない。ワインの染みもなく、常にスプレーで清潔な状態をキープ。自然なワイン造りをする上で最も大切なのはクリンリネスなのです。現在、発酵はステンレスタンクを使っていますが、徐々に木樽に変更。熟成も木樽かアンフォラに移行しています。より、個性を発揮できる容器を模索します。
『アンフォラはトスカーナのアルテノーヴァのものを使用。蜜蝋を使用していないのでワインに風味を与えないのと、目が細かいのでワインは、よりニュートラルに熟成できる』
グレゴリオのワイン造りは自然の中で苦しみ、強くなった葡萄を、できる限りシンプルに、造り手の自我さえも排除して、土地の個性を活かすというものなのです。
『モンフェラートのピノ・ネロは骨格が大きく、少しスパイシー。これは品種の個性を土地の個性が上回っているから。それを隠すことなくストレートに感じさせたい』