モルゴン・ヴィエイユ・ヴィーニュ2018
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モルゴンのガメイの力強さ

ジャン・ポール&チャーリー・テヴネ

モルゴン・ヴィエイユ・ヴィーニュ2018

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生産地 フランス/ブルゴーニュ
品種 ガメイ
ヴィンテージ 2018
種類
アルコール度数 13%
容量 750ml

凝縮感と艶やかな余韻

黒系ベリーの香りに凝縮した果実味。モルゴンらしい力強いエキス感が感じられる。余韻は滑らかで長い。ゆっくりと時間をかけて飲みたいワイン!

ライトボディ フルボディ
フレッシュ 複雑
酸味 甘味
タンニン弱 タンニン強

こんなワインです

1900年と1965年に植樹した畑の葡萄のみを使用。できる限り遅く、完熟した状態で収穫することを重視している。そうでないと土地の表現はできない。

ジャン・ポール&チャーリー・テヴネのワイン

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WINERY

生産者情報

ジャン・ポール&チャーリー・テヴネ

土地の文化まで表現するのが本当のヴァン・ナチュール

最も古典的なジャン・ポール・テヴネのボジョレーを継承
更に軽やかなレニエが加わり、全く違った2つのボジョレーに


❖本当のヴァン・ナチュール

1990年代、マルセル・ラピエール、ギィ・ブルトン、ジャン・フォアイヤール。そして、ジャン・ポール・テヴネはボジョレーのギャング・オブ・フォーと呼ばれました。
『故マルセル・ラピエールを中心にして、モルゴンからジュール・ショヴェの自然なワイン造りを発信。フランス、そして世界中へ広めたのが、この4人だった』
この4人のなかで最も古典的なのがジャン・ポール・テヴネ。皆が畑を拡大する中、一切畑を増やす事なく、同じワインを同じ量だけ造り続けてきました。
『20年前と何も変わらない醸造。ナチュラルなワインというのはその土地の伝統を活かす事でもある。土地の味のしないナチュラルワインは本当の意味でナチュラルとは言えない』
ジャン・ポールは最近のヴァン・ナチュールの流行によって、逆に土地の表現が見えなくなっている事を嘆いています。醸造方法だけが注目されている事に不安を感じているのです。
『古代からヴィニュロンは、土地を理解し、土地の文化を理解し、それに影響されてワインを醸してきた。ワインとはその土地、土地で違うものであるべき』
土壌や気候だけでなく、文化も含めてテロワールであり、どこでも同じような味わいのヴァン・ナチュールを造るのはワイン文化を衰退させると考えているのです。
『ボジョレーには若いヴァン・ナチュールの造り手が沢山いる。それ自体は良い事だが、土地の文化を知らないのでは本当のヴァン・ナチュールは造れない。それはファッション』
その息子、チャーリーは父親の考え方を引き継ぎ、醸造学校では学ばず、父親の下で働きながら葡萄栽培、ワイン醸造を学んでいきます。
『父親以外のワイン造りも学ぶ為に、ブルゴーニュ、ロワール、イタリア。そしてマルセル・ラピエールでも働き、2007年遂に自分のワイナリーを立ち上げた』
レニエの畑を取得してワイン造りを開始。その後、ジャン・ポールのリタイアのタイミングでモルゴンの畑も相続し、ジャン・ポール&チャーリー・テヴネとなります。
『レニエは今っぽい明るく軽快なスタイルでフレッシュ。モルゴンはジャン・ポールの醸造を踏襲していて古典的で成熟したスタイル。重心が低く、複雑性を重視している』

❖レニエの華やかさ

ボジョレーの基盤土壌は花崗岩ですが、ジャン・ポールのモルゴンは花崗岩の上に粘板岩があるのが特徴で、標高も高く、レニエより力強いワインになりがち。
『モルゴンは粘板岩の岩石層が崩れて風化した土壌。葡萄樹にとっては少し過酷な環境なので、収量は減り、ワインは力強く、硬い傾向がある』
それに対して、チャーリーが取得したレニエは花崗岩の上を砂質が覆っていて、軽い土壌。標高は250mながら、南東を向いているのでモルゴンより冷涼な区画。
『レニエは砂質が多いので、ワインはフレッシュで軽やか。芳香に優れ、モルゴンにはない上品さが特徴。少しだけサン・ジョセフのようなタンニンもある』
1988年にクリュ・ボジョレーに昇格したばかりの若い産地、レニエ。砂質が強く、水捌けが良過ぎるので軽視されてきましたが、モルゴンとは全く違う華やかさが今、注目されています。
『レニエで重要なのは、花崗岩層まで根を伸ばさせる事。花崗岩まで根を伸ばせば、ミネラルをしっかり吸収し、モルゴンとは違う繊細で伸びのあるワインに仕上がる』
所有する2つの畑は1932年と1946年に植えられた平均樹齢80年の区画で合わせて3ha。砂質と酸化した鉄を含むピンクの花崗岩が多く含まれている理想的土壌。

❖モルゴンの力強さ

全ての畑はビオディナミが採用されています。健全化された畑は雑草で覆われ、樹齢80年を超えるゴブレ仕立のガメイの収量は非常に少なくなっています。
『ゴブレは自由度が高いので葡萄樹は自然に近い状態で自由に生育する事ができる唯一の仕立て。収量は自然と減り、エネルギーに溢れた活き活きした葡萄が得られる』
手作業で収穫し、野生酵母のみで発酵。色々な野生酵母を活動させる為に、低めの温度から発酵を開始する事でワインは、より複雑で個性的に仕上がる。
『レニエは繊細さを活かす為にモルゴンより約10日早く収穫。例年9月末。フレッシュな酸と香味成分を重視。モルゴンは完熟させて果皮まで多くの要素を得て旨味を重視します』
収穫後は葡萄を10度まで冷やして3日間置いておく。葡萄の芯まで冷やして発酵温度を低くする。これによって複雑味も出て、フィネスのあるワインになる。
『モルゴンは力強さが個性なので長くマセラシオンするが、レニエは繊細さ、フレッシュさを大切にしたいのでマセラシオンは最低限に抑えている』
発酵は全房で伝統的セミ・マセラシオン・カルボニック。大型の開放桶で発酵後、古いバリックに入れて1年熟成。ボトリング前に極少量の酸化防止剤を使用する。ノン・フィルター。
『レニエのテロワール。モルゴンのテロワールをしっかり感じられるはず。どちらもボジョレーにしかない個性で、それを最大化するのがヴァン・ナチュールなのです』