こんなワインです
オリジナルのクラシコ・エリアの5つの畑を使用。樹齢は60年以上で仕立はペルゴラ・ヴェリネーゼ。黒色火山岩土壌が主体で2ヶ所の畑は石灰質土壌。100%ガルガネーガ。
野性酵母のみで低温発酵(ステンレス)。6ヵ月間のシュール・リー後アッサンブラージュしてボトリング。醸造期間中は酸化防止剤無添加でボトリング時に極小量添加する。
ジーニのワイン
WINERY
生産者情報
ジーニ
●樹齢110年自根の『ソアヴェ・クラシコ』●
ソアヴェの老舗で3大ソアヴェにも数えられる。畑はオリジナルのクラシコ地域に位置し、その全ては黒色火山岩土壌。力強いミネラルに支えられた今や珍しい古典的ソアヴェ・クラシコ。
ガルガネガを植えたことがない
1700年代から「モンテフォルテ」で葡萄栽培農家としてガルガネガを栽培してきた「ジーニ」。ソアヴェ・クラシコの中で伝統派に分類される。『ソアヴェはエトナと同じ火山岩土壌から生まれるワイン。軽くてフルーティーというのは本来のソアヴェではない』
ソアヴェ・クラシコの中心部にのみ畑を所有していることでも有名。35haの畑を所有しているが、最も新しい畑でも 60 年前に取得した畑。
『生産量は減っている。樹齢の高まりと共に葡萄樹の収量が自然と落ちるので年々減ってしまう』
現当主「クラウディオ」の代になって 20 年以上。1 度も新しい苗木を植樹したことがない。
『最も若い畑でも平均樹齢は 60 年を越えている。 最も古い畑は樹齢 110 年。勿論、自根』
畑では化学薬品は勿論、有機肥料さえ使用されない。牛糞などの動物性の肥料も使用しない。豆類や雑草を掻き込むこと。数年に 1 度耕すことで土壌を維持している。
本来のソアヴェは黒色火山岩
ソアヴェを理解する上で最も重要なことは 1960 年代に行われた生産地域の拡大。 元々900ha以下だったソアヴェ生産地域は約8倍の7,000ha まで拡大されてしまった。『僕等の畑はソアヴェ・クラシコの中心部で拡大前の 900ha の中に位置する。この地域は圧倒的に黒色火山岩が強く出ている』
丘の頂上部分に近づくほど黒色火山岩比率が高まり、下部は石灰比率が増えていく。一方拡大された平野部のソアヴェの土壌は堆積土壌で赤く重たい粘土であり、火山岩は全く無い。
『本来のソアヴェは火山岩土壌からくる鉱物感が個性。アロマティックでもフルーティーでもない。果実感よりもミネラルが主体で長熟』
平野部の肥沃な堆積土壌から生まれるソアヴェはアロマティックで果実が主張する。 一般的に認識されているフルーティーなソアヴェは 1960 年代に拡大された平野で造られる。「ジーニ」は黒色火山岩土壌からソアヴェ・クラシコ本 来の鉱物的なソアヴェ。全く違う個性。
樹齢110年自根サルヴァレンツァ
「ピエロパン」のクリュ「ラ・ロッカ」の隣の丘、黒色火山岩土壌の代表的な畑が「サルヴァレンツァ」。
『平均樹齢は100 年を超える。勿論、フィロキセラにやられていない自根のガルガネガのみの畑。収量が多いソアヴェでは非常に珍しい』
「サルヴァレンツァ」は歴史的にも重要な畑。畑名は昔、少女が襲われた時にこの畑の前で助けられたことに由来する。
『6 ヶ月間シュール・リー。ノン・フィルターでボトリング。 ベースのソアヴェ・クラシコの半分以下の収量。10 年以上熟成する』
ワインは重厚で肉厚。ソアヴェ・クラシコのイメージを覆す男性的なワイン。他のソアヴェでは味わえない深みは樹齢 100 年に起因する。もう1つのクリュが「ラ・フロスカ」。樹齢は65~70年。 5つの区画に分かれている。黒色火山岩土壌だが、 掘り進むと石灰質層が現れるのが特徴。区画ごとに収穫、醸造し、状態を見ながら良い物だけをアッサンブラージュする。 ワインは高い次元でバランスする。全ての要素が強いが調和することで突出したものがなく丸い印象。
『ラ・フロスカはリリースから半年程度で火山岩特有のミネラルが口中でも香でも強く出てくる。最もミネラルを楽しめるキュヴェ』
実は「ジーニ」では 1985 年以降、醸造時のSO2 は使用されていない。瓶詰め時には添加されるが、通常の造り手の 1/20 程度。
『アルコール度数低めの白ワインでも十分に熟成する。大切なのは健全な果実と上質な酸、そして火山岩土壌のミネラル』