こんなワインです
1951年に植樹された1.2haの畑で、キュヴェ名は区画を横切るローマ街道の跡に由来して付けられた。手作業で丁寧に収穫、選果された葡萄は、優しくプレスされる。トロンコニック型木樽で10カ月間熟成。アッサンブラージュして澱引きせずに、2〜3ヶ月さらに熟成。
アルフォンス・メロのワイン
WINERY
生産者情報

アルフォンス・メロ
●仏最高評価『サンセール』の老舗●
「サンセール」で最も古い歴史のあるドメーヌ。サンセール中心の丘に葡萄畑を所有し、土壌別に個性の異なるキュ ヴェをリリースしている。主要ワイン評価誌からは「DRC」や「イケム」と並ぶ最高評価を獲得。
「DRC」と並び仏最高評価
『全てのワインが完璧で熟成に優れたグラン・ヴァン。 ストレートに心が揺さぶられるワイン』
BetD 誌 『ワインの精度の高さは殆どマニアの領域』 RVF誌 フランスを代表するワイン評価誌が揃って「DRC」 や「イケム」に並ぶ最高評価を与える「アルフォンス・ メロ」。1513年からワイン造りを行うサンセール最古参で、17世紀には国王ルイ14世から「ワイン・コンセイエ」に任命されていた。 所有畑は約 50ha でその内 30ha は単一区画「ラ・ ムシエール」。それ以外は区画毎に複数のキュヴェをリリース。区画の個性を表現した個性の異なるサンセールを造っている。当主は同じ「アルフォンス」と言う名を受け継ぐのが伝統。現在は19代目「アルフォンス」が中心になり、家族経営でワイン造りを行っている。
母岩に伸びる80万kmの根
以前は複数区画の葡萄をアッサンブラージュしていたが、1990年代以降はアッサンブラージュをせずに区画毎にキュヴェをリリースしている。
『アッサンブラージュをやめた事で、収穫量の多い区画ではワインの個性が弱い事に気付いた。だから全ての区画で収穫量を減らし、植樹率を増やした』
サンセールでは通常65hl/haまで収穫が可能だが、彼等は20hl/haにまで削減。一方で植樹率は1haあたり8,000~12,000本に増やした。多い区画では20,000本まで密植している。また1999年からはビオディナミ農法を導入。現在畑では化学肥料等は一切使わずに銅と硫黄のみで対応している。
『ビオディナミにより活性化した私達の畑では、葡萄樹は15m以上深くまで根を伸ばす。主根だけでなく分枝も合わせると、根の長さは延べ60~80万km』
この根が下層土の石灰岩から、その区画独自の要素を吸収する事で、明確な個性をワインに表現出来る。
断層と崩壊土がもたらす個性
所有区画の殆どはAOCの中心地「サンセールの丘」の斜面にある。
『地殻変動により隆起したこの丘には南北に断層が走る。断層と崩壊土の影響で、小さな丘に異なる年代の土壌が混在する。だから同じソーヴィニヨンでも全く違う個性を持つワインが出来る』
断層の西側はパリ盆地の中央に向かう傾斜地。石灰岩の上にキンメリジャンの泥灰と石灰が堆積している。この土壌で造られるキュヴェは「エドモンド」「ジェネラシオン・ディズ・ヌフ」など。頑強な体躯を持ち熟成により真価が発揮される。断層の東側は丘の崩壊土が堆積。「ブザンセ」と呼ばれる石灰質土壌で、小石が表土に多く含まれ、ピ ノ・ノワールに適している。 侵食されずに残った丘の上部の硬い層は始新世紀のシレックスとケイ質土の礫岩で覆われている。「レゼレス」の様に、フュメ香やミネラル香が主体で、若い内はやや閉じ気味のワインに仕上がる。
『区画を熟知する事。低い収穫量。完熟した葡萄。ミスの無い醸造。全てが揃って、ようやく土地の個 性を映したワインが出来る』
完璧主義者が造る、緻密で極めて完成度の高いワインだ。